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頭皮がかゆい!シャンプーだけじゃない!痒みを引き起こす5つの原因

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頭皮がかゆいと本当に辛いですよね。
仕事をしていても頭皮の痒みが気になるし、痒いからといってかいてしまうと、頭皮に傷ができて痛みがでるし、傷が原因で頭皮に炎症が起こったりなど嫌な事ばかりです。

頭皮がかゆくなると「あれ?使ってるシャンプーが合ってないのかな?」と考えたりしますが、実は頭皮のかゆみの原因はシャンプーだけに限らないのです。

ここでは頭皮の痒みを引き起こす主な原因となるものを5つご紹介します。

頭皮の血行が良くなることで引き起こされる痒み

例えばですが、真冬の寒い時期に外から帰ってきて、すぐに入浴で湯船に浸かって上がると体が痒くなったりした経験ありませんか?

これは寒さで血行不良に陥っていたところに、急に温められたことによって血行が良くなったことによる痒みです。

これと同じことが頭皮でも起こっている場合があります。

季節の変わり目、特に夏から秋へと移りゆく時期には寒暖の差が激しくなりがちで、頭皮の血行にも影響が出やすくなります。

頭皮の乾燥が原因で引き起こされる痒み

これも例えを挙げてみると、冬の乾燥しやすい時期にボディソープで身体を洗ってお風呂から上がった後にタオルで水気を拭き取りそのまま保湿ケアをせずにいると体の色々な箇所が痒くなることありませんか?

これはボディソープによって肌の皮脂が洗い流され保湿効果が下がった状態になるため、肌乾燥を招きやすく痒みが生じているのです。

ちなみに乾燥が原因で痒みが生じた場合にはすぐに保湿ケアを行うと痒みが緩和されることが多いです。

一日の頭皮の汚れによる痒み

頭皮も皮膚の一部ですから、当然皮脂を分泌します。皮脂はお肌の保護・保湿に欠かせないものですが、酸素に触れると酸化し、さらに汗や雑菌、ほこりなどが混ざると頭皮への刺激物となります。

夕方頃になるとなんだか頭皮が痒くなるという場合には夕方までに溜まっていった汚れによる刺激で痒みが起こっていることも考えられます。

脂っこい食事や香辛料多めの食事をしていると皮脂分泌が多くなるとされていますので、そのような食生活をされている方の場合は夕方頃までに分泌される頭皮の皮脂量も多くなり、刺激となりやすいでしょう。

フケ原因菌(マラセチア真菌)の増殖によるもの

頭皮も肌の一部なので皮膚常在菌と呼ばれる菌が生息しています。

皮膚常在菌は誰のお肌にも存在しているので、通常であれば問題はありません。

ですが、皮膚常在菌にはものすごい数の種類があり、その中でも代表的な常在菌が「表皮ブドウ球菌」「黄色ブドウ球菌」「アクネ菌」「マラセチア真菌」です。

正常なお肌ではお肌の善玉菌とも呼ばれる表皮ブドウ球菌が最も多く生息していますが、頭皮環境が悪化するとお肌の悪玉菌と呼ばれる黄色ブドウ球菌やマラセチア真菌などが増殖し、皮膚常在菌のバランスが乱れます。

マラセチア真菌はフケ菌とも呼ばれ、頭皮のフケや脂漏性皮膚炎の原因菌ともされており、皮脂を好み、皮脂を分解することで作られる生成物によって頭皮を刺激し、痒みをもたらします。

シャンプーが合わないことによる痒み

シャンプーが合わないことも痒みの原因となります。

シャンプーが合わないというのには2パターンが考えられます。

①シャンプーそのものの洗浄力や脱脂力・刺激が強すぎて頭皮の負担となり痒みが生じる
②シャンプーに配合されている何らかの成分に対してアレルギーがあり、痒くなる

①の場合は洗浄成分などによる刺激が痒みの原因となりますが、②の場合は例え低刺激なシャンプーであったとしてもアレルゲンとなる成分によって痒みの原因となるという違いがあります。

よく、低刺激のシャンプーならアミノ酸系のシャンプーやオーガニックシャンプーを使いましょうと言われたりしますが、これは正しくありません。

アミノ酸系シャンプーの中にも旧表示指定成分に選ばれるような成分もありますし、オーガニックシャンプーは植物エキスが多く配合されていますが、植物エキスは種類によってはアレルギー反応を起こすことがあります。

低刺激なシャンプーを選ぶなら、洗浄成分を重点的に、そしてそれ以外の全ての成分が刺激の強い成分が無添加になっているかを確認して選ぶことが大切です。

アミノ酸系やオーガニックにこだわってシャンプー選びをするとせっかく他に良いシャンプーが合っても巡り合うことができず、選択の幅を狭めることになりかねません。

まとめ

頭皮の痒みにつながる主な5つの原因を前述しましたが、頭皮の状態は常に一定ではありません。

季節に左右されたり、体調、食生活、ストレス状態、睡眠など様々なことに左右されてしまうものです。

例えば、栄養バランスのとれた食事をしていたとしても、栄養を吸収する腸の状態が悪ければしっかりと栄養を吸収できず、栄養不足と変わらない状態であったりもするわけなので、生活におけるトータルバランスを考慮することが大切です。

頭皮の状態が悪くなると刺激などに敏感になり、それまで使っていたシャンプーが急に合わなくなることもあります。

そのため、単に「これが原因!」とは簡単に言えない難しさがあります。

色々な原因が重なって頭皮状態が悪化していくものなので、色々な視点から頭皮環境を整えるため改善していくことが不可欠です。

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