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頭だけじゃなく鼻にも脂漏性皮膚炎はできる?その理由とは?

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中年以降の男女や乳幼児に多く発生する脂漏性皮膚炎は、主に頭や顔に発生します。

髪の毛の生え際や鼻の周辺など、皮脂の分泌が多い箇所で発生しやすく、痒みは少ないです。

女性よりも男性の方が患者数が多いのですが、その理由は、男性は男性ホルモンの影響が大きいからです。

赤ちゃんの場合は、脂漏性皮膚炎が発症しても、自然に治癒するケースが多いです。
しかし、大人になってから発症した場合は、慢性化することも多いです。

遺伝性体質に由来しているとも言われており、完治は難しいとされています。
ですから、脂漏性皮膚炎を発症した場合は、症状を悪化させないように気を付けることが大事です。

脂漏性皮膚炎の症状や原因

脂漏性皮膚炎は、症状が軽い場合はフケが目立つ程度です。

しかし、症状が悪化すると、赤い斑点が広範囲に広がった状態になります。

そして、かさぶたになったり、脱毛状態になったりします。
さらに放置すると、皮脂が酸化して悪臭が発生することもあります。

赤ちゃんの脂漏性皮膚炎は、過剰な皮脂の分泌で未熟な状態の毛穴がふさがり、発症することが多いです。

一方、大人の場合は、真菌、ホルモンバランスの乱れ、ビタミン不足、洗いすぎ、洗い残しなどが原因で発症するケースが多いです。

特に有力なのが真菌説です。
この真菌は、誰の皮膚にも存在する常在菌のひとつです。

普段は害がないものの、汗や皮脂などが増えると、成分をエサにして増殖します。

脂漏性皮膚炎の主な治療法は?

脂漏性皮膚炎の場合、軽症であれば、市販の軟膏や保湿クリームで改善することも少なくありません。

ただ、症状が軽度であっても、炎症やかゆみ、乾燥などが気になる場合は、早めに病院へ行って医師の診察を受けることが大事です。

治療では、一般的に外用薬の抗真菌薬が使われます。抗真菌薬を塗ることで、真菌の活性を抑えるのです。

症状によっては、抗生物質の他に尿素が含まれたローションやビタミンB、ビタミンCが処方されます。

皮膚炎の症状が重い場合は、炎症を抑える必要があるため、強い抗炎症効果が期待できるステロイド剤が使われることもあります。

日本では、頭皮に皮膚炎の症状が出る人も少なくありません。頭皮に発症した場合、シャンプー剤にも気を付ける必要があります。

最近は、頭皮に優しく皮脂を取りすぎない低刺激性のシャンプー剤が人気を集めています。

頭皮にシャンプー剤や整髪料が残っていると、真菌が繁殖する原因にもなるので、洗髪する時はよくすすぎ、洗い残しがないようにします。

最近は、ヘアワックスなどの整髪料を使う人が増えていますが、寝る前には必ず洗髪して整髪料を完全に落として頭皮を清潔に保つことが重要です。

さらに、皮膚の代謝を高めるビタミンB群を十分に摂取することで、頭皮の健康が維持できます。

脂漏性皮膚炎の予防には

頭皮の健康は、内側と外側の両方からアプローチすることが大切です。

脂漏性の皮膚炎を治療する場合、日常生活でのセルフケアも重要です。油の多い食事を続けていると、皮脂の分泌量が増えて真菌の増殖を悪化させることがあります。

皮膚の状態を健やかに保つには、十分な栄養を摂取することも大事です。足りない栄養がある場合は、サプリメントなどを利用して補っている人が多いです。

頭皮の健康を維持するには、紫外線にも注意が必要です。

紫外線が肌にあたると、活性酸素が大量に発生します。
そして、皮膚のダメージが促進されて様々な肌トラブルの原因になります。

ですから、外出するときは、日焼け止めを塗って皮膚を保護し、帽子や日傘を使って直接紫外線があたらないように気を付けることが大事です。

人間は、睡眠中に細胞を修復し、1日の疲れを取ります。十分な睡眠が取れないと、皮膚炎の回復も遅れてしまうので、できるだけ早く寝て体を回復させることが重要です。

鼻にできる脂漏性皮膚炎の原因と対策

一般的に脂漏性皮膚炎の症状が表れやすいのは頭皮です。

ですが、そもそも多量の皮脂とマラセチア真菌の増殖という条件が揃えば脂漏性皮膚炎は起こってしまいます。

というわけなので、皮脂分泌量の多いTゾーンに属する鼻にも脂漏性皮膚炎はできやすいと言えます。

では鼻の脂漏性皮膚炎対策としては何ができるのか?

過剰な皮脂とマラセチア真菌が脂漏性皮膚炎の2大原因なので、
お手軽な皮脂対策として油取り紙を使う方法があります。

ただ脂漏性皮膚炎ができるお肌というのはインナードライや敏感肌など弱った状態のお肌なので、油取り紙を使用する際は決してお肌を擦らずに当てる感じで皮脂を取りましょう。

治療としては、一般的な脂漏性皮膚炎の治療と同じです。

頭皮の場合は使うシャンプーを低刺激なシャンプーに変えるように洗顔を低刺激な洗顔に変え、さらにマラセチア真菌を退治することが必要です。

抗真菌剤は皮膚科を受診するなどして処方してもらいましょう。

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