運動不足は脂漏性皮膚炎を悪化させやすい?その理由は?
脂漏性皮膚炎は、主に頭皮に痒みやフケ、炎症や赤みなどの皮膚トラブルを引き起こしてしまう疾患です。
一見すると頭皮環境を不衛生にしていると発症するというイメージが強いですが、実は運動不足も大きな原因になっていると考えられています。
脂漏性皮膚炎と運動不足の関係
脂漏性皮膚炎の直接的な原因は、分泌された大量の皮脂が頭皮や毛穴などに詰まってしまい、それを大好物としているマラセチア菌という雑菌が大繁殖してしまうことです。
マラセチア菌が増えると肌に刺激を与え、痒みや炎症などを引き起こしてしまいます。
マラセチア菌の増殖を抑えるためには頭皮を清潔に保つことはもちろん、皮脂の分泌を抑えることが重要となります。
日ごろあまり運動をしていない人は、血行も悪くなりがちで血液中に老廃物や脂質などが留まりやすい状態にあります。
つまり血液がドロドロになっているということであり、頭皮に皮脂が溜まりやすい状況を招いてしまいます。このため、運動不足は脂漏性皮膚炎を悪化させてしまう原因になり得ると言えます。
生活に運動を取り入れましょう
頭皮の環境を改善したい場合は、シャンプーや頭皮ケア以外に運動を積極的に取り入れてみると良いでしょう。
ウォーキングなどのように簡単なものでも良いので、長く続けられる種類を選んで実践すると血流量が増え、血行が大幅に促進されます。
すると頭皮に溜まっていた余計な老廃物や脂質が押し流され、頭皮に分泌される皮脂の量を抑えることができます。
さらに、体内に蓄積されていた脂肪細胞も燃焼されるため血液中に留まる量も減り、症状の改善にも役立ちます。
血行が良くなると髪の毛の成長に欠かせない酸素や栄養素などもスムーズに運ばれてくるため、育毛や発毛にも高い効果を発揮してくれます。
また、身体を動かすと体内に溜まっているストレス物質を排出させることができます。
ストレスは血管を狭めて血行を悪化させてしまうため、過剰に溜めこんでしまえば脂漏性皮膚炎にとっても大敵です。
体を動かすと気分もリフレッシュできますし、ストレスを引き起こす物質を体外へ出すことができるので非常に効果的です。
痒みやフケの改善と薄毛の予防が同時にできるというメリットがあるので、頭皮に不安を感じている人は積極的に運動を行うようにしましょう。
運動後のアフターケアも忘れずに!
身体を動かした後は、きちんとケアすることも大切です。
いくら血行が良くなっても、汗を大量にかいたのにそのまま放置していれば、せっかく頭皮から排出された老廃物や皮脂を結果的に溜めこんでしまうことになります。
これではマラセチア菌に自らエサを与えているようなものなので、症状をますます悪化させてしまいます。
このような事態を避けるためにも、身体を動かした後にはシャワーを浴びて汗や皮脂などの汚れをしっかりと落とすことが大切です。
皮膚炎が起きやすい人はもともと皮脂の分泌が過剰な体質であるため、シャワーは絶対に行った方が良いです。
もちろん身体を動かしていない場合でも、1日1回のシャンプーは必ず行い、頭皮環境を清潔に維持するようにしましょう。
その他の自分でできるケア
症状があまりにもひどい場合やなかなか良くならない場合は、マラセチア菌退治に特化した専用の殺菌シャンプーなどを利用すると効果的です。
常に殺菌シャンプーを使用していると肌がダメージを受けやすいので、あくまでも症状が酷い時だけ使うようにしてください。
脂漏性皮膚炎は体質的な問題が大きく影響しているため、1度発症してしまうとなかなか完治させることができません。
症状が良くなってきたと感じても、油断することなく運動を続けたりスキンケアを念入りに行うことをお勧めします。
身体を動かすことと同時に頭皮マッサージや保湿などを毎日根気よく行えば、症状の改善に役立つでしょう。