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腸内環境の悪化が脂漏性皮膚炎につながることも!?腸内環境を整えて脂漏性皮膚炎対策

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皮膚が赤く変色し、痒みをともなってうろこ状に固くなってしまう病気、脂漏性皮膚炎。

症状が出やすいのが顔や頭皮などでもあり、見た目やフケがとても気になるなんとも厄介な病気です。

脂漏性皮膚炎は何らかの理由で皮膚上に皮脂が多く分泌され、その皮脂を常在菌であるマラセチアがエサとして異常繁殖してしまうことで皮膚がこれに反応、アレルギー状態となることで発生します。

脂漏性皮膚炎は薬に頼るだけではダメ

そんな脂漏性皮膚炎の治療には、塗り薬であればステロイド剤など抗真菌薬(マラセチアを殺す薬剤)が一般的ですが、あまりこれを繰り返すと皮膚の免疫力が落ち、ステロイド依存となってしまう可能性もあるため何度も皮膚炎を起こす人にはあまりオススメできません。

脂漏性皮膚炎を対症療法でなく根治させるには、身体の表面ではなく体内から改善する必要があります。

体内とはどこかというと、意外に感じるかもしれませんが「腸」です。

腸内環境を整える重要性

詳しく言うと腸内環境、つまり腸内フローラを改善することで皮膚炎の改善が見込めます。

皮膚の健康にはビタミンBの一種であるビオチンと、EPAという青魚などに含まれる不飽和脂肪酸が大きく関わっています。

腸内環境が悪い、すなわち悪玉菌が多い状態だと善玉菌がうまく活動できず、善玉菌が生み出しているビオチンが減ってしまい、またビオチンが運んでいるEPA(人体では生産されません)もそれに伴って減ってしまうため皮膚が栄養不足となって皮膚炎に対する抵抗力が落ちてしまうのです。

さらに悪玉菌が腸内にいると毒素を生み出すため、この毒素まで血流に乗って皮膚に届いてしまい余計に炎症を悪化させてしまいます。

腸内の善玉菌を増やして生き生きと活動してもらい、逆に悪玉菌は減らして大人しくしていてもらう、迂遠なようですが皮膚に塗り薬を塗るのと並行してこれを行うと脂漏性皮膚炎の治療に大いに役に立つのです。

腸内環境を整えるには?

腸内環境を改善する方法はさまざまです。

たとえば、悪玉菌を減らすことに重点をおくなら乳酸菌などを積極的に摂ると良いでしょう。

乳酸菌の生み出す酸に悪玉菌は弱いため、発酵食品などを定期的に食べていればだんだんに腸内環境は改善していきます。

また、お酢を積極的に取ることでも悪玉菌を殺すことが出来るため、酸っぱいのがニガテな人も黒酢などマイルドな酸味のものを選んで食生活に取り入れるようにしましょう。

アルコールも腸内細菌を殺すのですが、善玉菌まで一緒に殺してしまうため効果はいまひとつです。

どうしても悪玉菌が増え過ぎていったんリセットしたいときにのみアルコールを利用すると良いでしょう。

逆に、糖質を摂りすぎると悪玉菌のエサになってしまうため悪化してしまいます。

甘いものはもちろんのことパンやご飯などの穀類、日本酒やワインなどの醸造酒は糖質を多く含む為あまり食べ過ぎないよう我慢しましょう。

また、便秘が続くのは腸内環境の悪化を促すため、同時にお通じの改善をはかるのも重要なポイントです。

水分を良く摂ること、適度に運動することに加えて食物繊維を意識して摂るようにしましょう。

善玉菌のエサにもなり、お通じを改善する食物繊維は現代人が不足しがちな第六の栄養素と言われ、全身の健康に寄与することが近年の研究で明らかになっています。

腸内環境が改善するまでの間は、足りないビオチンやEPAを食品やサプリメントから多めに摂ると皮膚に届く分量が増えるため脂漏性皮膚炎の治療に役立ちます。

EPAはサバなどの青魚に、ビオチンはレバーや大豆などに多く含まれていますので、これらを毎日の食事に取り入れてみましょう。

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