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脂漏性皮膚炎に炭酸水はおすすめ?理由と効果的な使い方は?

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脂漏性皮膚炎は頭部に発生すると痒み・赤みやフケなどの症状が現れる皮膚炎であり、特に強い紫外線が降り注ぎ汗もかきやすくなる夏に悪化しやすい傾向がある皮膚炎でもあります。

こういった特徴がある脂漏性皮膚炎に対して、実は炭酸ガスを含んだ水のことを指す炭酸水を使ったスカルプケアが効果的だと言われています。

脂漏性皮膚炎に炭酸水がおすすめされるわけ

脂漏性皮膚炎は皮膚の常在菌でありカビの一種である真菌により皮脂中の中性脂肪が分解されて、皮膚を刺激し炎症を引き起こす遊離脂肪酸が発生する事が原因だと考えられています。

炭酸ガスを含んだ水を使ったスカルプケアには真菌の異常繁殖を予防する効果が期待できる事から、脂漏性皮膚炎が頭皮にできている人達におすすめされているのです。

炭酸ガスの主な成分は二酸化炭素ですが、水に溶けた炭酸ガスは分子構造が非常に小さいため頭皮に浸透して毛細血管にまで届きます。

毛細血管中の二酸化炭素の量が増えると体が酸素不足と認識し、より良い血液を届けようとするため、血管を拡張する働きが起こり頭皮の血行促進効果があります。

そして、炭酸ガスを含む水にもう一つ期待できる効果がクレンジング効果であり、クレンジング効果によって真菌の繁殖の予防につながるのです。

真菌の異常繁殖はホルモンバランスの乱れやストレス、食生活や睡眠不足といった日常の生活習慣などが原因で皮脂の過剰分泌が生じ、皮脂を好む真菌が増殖する事で起こりますが、症状の悪化を防いだり予防するためには、毛穴に詰まった皮脂・汚れ・洗髪料を取り除いて頭皮環境を整えてあげることが必要です。

そのため、皮脂や汚れを吸着する作用がある炭酸水の気泡によるクレンジング効果は、一般的なシャンプーでは落としにくい頭皮の皮脂汚れを取り除く事ができ、頭皮の過剰な皮脂量を防ぎ真菌の異常繁殖の予防に効果的というわけです。

炭酸水のクレンジング効果は気泡の力で包み込み皮脂汚れを浮かせて落としやすくしてくれるので、指でこするなどの洗髪方法のように頭皮を傷つけるようなことはありませんから、脂漏性皮膚炎の方やアトピー性皮膚炎の方でも安心して使用する事ができます。

このように炭酸水を使ったスカルプケアは、頭皮を傷つけずに余分な皮脂汚れを取り除き皮脂が過剰になるのを防いだり、炭酸の毛穴の収れん作用や血行促進効果により頭皮環境を整える事ができるため、炎症が発生していてデリケートな脂漏性皮膚炎の方にもおすすめのスカルプケアの一つというわけです。

炭酸シャンプーの選び方

市販の炭酸シャンプーを使ってこのスカルプケアを行う時は、炭酸が高濃度の炭酸シャンプーの方が浸透力・洗浄力と共に高いので、高濃度の炭酸シャンプーを選ぶようにした方が良いでしょう。

また、コストカットしたいのであれば、炭酸水が入ったペットボトルにシャンプーを混ぜ入れるだけで、自宅でも簡単に炭酸シャンプーを作る事ができます。

炭酸シャンプーをより効果的に行うためにはまず、外部からの付着物など先に取り除くため予洗いをしておく事が重要です。

予洗いで大まかな汚れを取り除く事ができるので、このスカルプケアの効果を高める事ができます。

また、炭酸ガスが抜けてしまう40度以下に気を付けて20~30度程度に炭酸シャンプーを温めておくと、皮膚になじみやすく冷たさを感じずに使うことができます。

炭酸シャンプーはしっかり泡立ててから使い、頭皮を手のひらで優しく包み込むようになじませ、3分程度パック状態にしておくと炭酸の効果をより引き出せるので効果的です。

ただ、炭酸水を使ったスカルプケアは過剰に行うと必要な皮脂まで取り除いて症状が悪化する恐れもあるので、乾燥タイプの脂漏性皮膚炎の方は使用頻度を少なくするなど注意しておく必要があります。

そのため、皮脂が過剰なタイプの頭皮の方におすすめのスカルプケアですが、症状が治まらない場合は皮膚科での治療も検討した方が良いでしょう。

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