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脂漏性皮膚炎に悩んでいる方必見!効果的な治療と対策

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脂漏性皮膚炎は多くの人が悩む皮膚トラブルです。

使えるシャンプーがない、いっこうに良くならない、何度も繰り返す、痒くてたまらない、悩みの理由は人それぞれですが、症状が悪化してくると本当に悩みの度合いも深刻化してきます。

脂漏性皮膚炎は初期段階でのしっかりとした治療への取り組みが大切です。

そのためには脂漏性皮膚炎の特徴や治療、予防法について最低限の知識を身に付けておきましょう。

脂漏性皮膚炎の主な特徴

脂漏性皮膚炎とは、顔や頭などの皮脂が多い部分や、腋の下など汗をかきやすかったり摩擦が起きやすい部分が皮膚炎となる病気です。

現れる時期は主に新生児から乳児期、思春期、成人期の3つに分かれます。

原因ははっきりしない場合が多いのですが、皮脂の多い部分に常住しているマラセチアなどのカビ菌が異常繁殖して引き起こすという説が有力となっています。

また、黄色ブドウ球菌の異常繁殖、皮膚が本来持つバリア機能の低下、免疫力の低下などが原因に挙げられています。

成人期に現れる場合は、日常生活におけるストレスやビタミンB群の不足が悪化してしまう原因と言われています。

症状の現れ方ですが、乳児期の脂漏性皮膚炎は、生後早くから症状が現れ、頭の皮膚や額などに黄色い瘡蓋と紅い斑点ができ、かゆみはありません。

成人期の脂漏性皮膚炎は、頭にフケと紅い斑点、顔全体に黄色い鱗屑がついた紅い斑点ができ、さらに腋の下、前胸部、鼠蹊部にできることもあります。
かゆみは軽いものが伴います。

脂漏部分にはっきり境界の分かる紅い斑点がある場合には、脂漏性皮膚炎である可能性が高いです。

頭以外に膝や肘に症状があり、紅い斑点に厚い瘡蓋があれば尋常性乾癬、腋の下や鼠蹊部に紅い斑点ができた場合はカンジダといった真菌感染症の疑いがあるので診察を皮膚科で受けた方が良いでしょう。

乳児期の場合は、かゆみの程度や家族のアレルギー歴を考慮して、アトピー性皮膚炎との見分けを行います。

治療について

かかってしまったときの治療の方法ですが、基本的に脂漏性皮膚炎は短期間の治療で完治します。

頭の瘡蓋にはワセリンなどを塗った後、髪を洗い瘡蓋をとります。顔にはステロイド含有軟膏が処方されます。

症状が悪い場合には、頭はステロイドローション、顔にはステロイド軟膏が処方されます。

症状が軽い場合には、抗菌剤であるニゾラールクリームやミコナゾールシャンプーが有効です。

乳児期であっても、成人期であっても、適度にシャワーや入浴をして、きちんと清潔な状態を保つことが大切です。

乳児期の脂漏性皮膚炎はほとんどが短期間で完治します。

成人期の場合は、脂漏性皮膚炎が慢性、再発性のものであった場合は、治療を始めてから完治までに数か月から数年かかることが多いので、根気よく治療を続けていかねばなりません。

脂漏性皮膚炎にならないための対策

最後に脂漏性皮膚炎の対策です。まずは皮膚の殺菌が大切であり、原因となる皮膚のカビ菌や黄色ブドウ球菌を排除します。

そのために、ステロイドや保湿剤だけでなく、抗菌剤や抗生物質の使用も検討します。

皮膚に増えたカビや、黄色ブドウ球菌を排除するとともに、炎症を抑えることも大事です。
炎症が治まってきたら保湿剤を塗り、肌の乾燥を防ぐようにします。

なぜならば、肌が乾燥してしまうと皮脂が増えてしまうため、それを好む菌が発生し、脂漏性皮膚炎が再発してしまうからです。

保湿をしっかりしておけば、皮脂の過剰分泌を防ぐだけでなく、肌の正常なターンオーバーを促します。

皮膚自体への対策以外には、体本来が持つ免疫力を高めることも大切です。

免疫力が低いと、細菌に感染しやすいだけでなく、完治も遅れます。

免疫力を高めるために有効なのは、体の中で一番の免疫器官といえる腸内環境を整えることです。

腸の機能は腸内細菌が決めており、腸内細菌を善玉菌の多い状態にして、綺麗な腸内環境とすることが免疫力を上げるために重要となってきます。

また、栄養バランスのとれた食生活、適度な運動、睡眠をしっかりとるなど生活習慣の見直しも大切でしょう。

脂漏性皮膚炎は治すことのできる病気です。
完治まで時間はかかりますが、根気よくしっかり治療を継続していくことが大事です。

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