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男性だけではない!女性の脂漏性湿疹はどうして起きる?

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脂漏性湿疹は一般的に男性がかかりやすい皮膚の炎症として知られていて、症状に悩まされている男性が増えてきている傾向があると言われています。

ですが脂漏性湿疹にかかる人が増えているのは男性だけではなく、最近では女性も脂漏性湿疹で悩んでいるケースが増えてきているのです。

このため脂漏性湿疹は男性特有の皮膚病ではなくなってきていると考えられています。
ここではどうして女性も脂漏性皮膚炎になるのか、その理由についてみていきます。

女性が脂漏性湿疹になる原因

そもそも脂漏性湿疹にかかる原因は、皮脂や汗が多い環境を好むカビであるマラセチア菌と呼ばれる真菌が関わっています。

そして男性の場合は男性ホルモンによって皮脂分泌が促進されやすい傾向があるため、これまでは男性がかかりやすい皮膚病として知られていました。

ほかにもストレスや生活習慣の乱れ、さらにはシャンプーでの頭皮の洗い過ぎやすすぎ過ぎなども結果的に皮脂の分泌を過剰にしてしまうため、脂漏性湿疹を起こしやすくなる原因と言われているのです。

では女性の場合はどのような原因で脂漏性湿疹になるのかですが、基本的な原因としては男性と同じく「皮脂の過剰分泌」が挙げられています。

ですが女性の場合は男性と比較すると通常は皮脂の分泌はそこまで多いわけではなく、過剰に分泌される状態になりにくいと言われています。

そのため皮脂の過剰分泌が起きる要因が、結果的に脂漏性湿疹を起こしやすくしていると考えられます。

女性の皮脂分泌が過剰になる要因とは?

では女性が皮脂の過剰分泌を起こしてしまう要因ですが、「ホルモンバランスの乱れ」が原因だと指摘されています。

ただし女性ホルモンそのものが皮脂分泌に何らかの影響を与えているわけではなく、ホルモンバランスが崩れた結果起きる現象が発症の要因となっているのです。

どういうことなのかと言うと、まず女性ホルモンのバランスが乱れてしまうと徐々にホルモンの分泌そのものが減少してしまう現象が起きます。

そうなると女性の体内では女性ホルモンの代わりに微量に存在している男性ホルモンが優位に働くようになり、体内でのホルモン分泌のバランスそのものを大きく乱してしまうのです。

さらに男性ホルモンが優位に働いてしまうとそれまで細かった皮脂腺が肥大化してしまい、男性ホルモンの働きによって皮脂の分泌量が増えていきます。

皮脂の分泌量が増えていけば当然マラセチア菌の感染のリスクが高くなりますし、通常通りのスキンケアだけでは過剰に増えた皮脂を除去しきれないので脂漏性湿疹を起こしてしまうようです。

このように女性が脂漏性湿疹を起こす原因は、女性ホルモンが減少してしまった結果優位に働き始めた男性ホルモンの影響となっています。

女性ホルモンのバランスが乱れる理由とは?

そして女性ホルモンのバランスが乱れてしまったりホルモンの分泌が減少してしまう原因としては、主にストレスや生活習慣の乱れが挙げられています。

特に最近では女性の社会進出が増えてきているため仕事のストレスが多くなっていますし、仕事内容によっては不規則な生活を余儀なくされている人も少なくありません。

結婚や出産をしていれば家庭や育児と仕事の両立をしなければいけないなど、女性にとってホルモンバランスが崩れやすい環境が増えてきているところも要因です。

それ以外にも、シャンプーや洗顔料による洗い過ぎやすすぎ過ぎも女性の脂漏性湿疹の原因として挙げられています。

こちらの場合は皮脂を除去されすぎて乾燥してしまった肌がバリア機能を維持しようとして、皮脂を過剰に分泌してしまうところから脂漏性湿疹になりやすくなるのではないかとされています。

いずれの場合にしても女性が脂漏性湿疹になる原因は大きなポイントは男性と共通しているものの、要因となるものが異なっているところが特徴です。

そのため治療の際にはホルモンバランスを整えるのが重要だと言われています。

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