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産後は脂漏性皮膚炎になりやすい?その理由と対策法は?

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産後、皮膚にかゆみや炎症、湿疹を生じてしまい、なかなか治らない場合があります。
それはもしかしたら脂漏性皮膚炎かもしれません。

脂漏性皮膚炎とは皮脂の多い場所にできやすく、炎症を起こしたりかさぶたを作ってしまう皮膚疾患の1つです。では、なぜ、産後に突然このような皮膚炎になってしまうのでしょうか。

どうして脂漏性皮膚炎ができてしまうのか?

まず、脂漏性皮膚炎の原因はマラセチアというカビ菌です。カビ菌というと、何かから感染したのではと心配する方もいますが、この菌は常在菌の一種で健康な肌にとっては何も問題のない菌です。

では、どうしてこの菌が突然、湿疹やかゆみを起こすのかというと異常繁殖するからです。

健康な肌の場合はこの菌が突然増えることはありません。
しかし、これが異常繁殖すると皮膚の上にこれらの菌から排出された老廃物が蓄積したりするため、肌に刺激となり、湿疹やかゆみを生じてしまうのです。

出産後に脂漏性皮膚炎になりやすい理由

では、産前は何も皮膚炎がなかったのにどうして産後に皮膚炎になってしまうのでしょうか。

その理由はホルモンバランスや免疫力の低下にあります。
女性は出産前後でホルモンバランスが急激に変わります。
そのため、妊娠中は肌が敏感になりスキンケアを変える方もいるくらいです。

そして、出産を終えれば肌質も元に戻ると考えている方もいますが、簡単には戻りません。

その理由は出産を終えるとすぐに授乳や育児に追われるからです。
産まれてすぐの赤ちゃんは寝て起きてを繰り返します。

そのため、そのリズムに合わせているとお母さんは寝不足になります。
その上、授乳をしていると摂取した栄養も母乳となって赤ちゃんにあげるのでお母さんの身体は栄養不足になりがちです。

このようなことから、産後の女性は疲労が蓄積するとともに栄養不足になるため免疫力が低下しがちです。

するとホルモンバランスが整わずに皮脂を過剰分泌してしまいます。

その皮脂をエサにマラセチアが異常繁殖してしまい、免疫力も低下しているため脂漏性皮膚炎を生じてしまうのです。

脂漏性皮膚炎は初期段階の対策がおすすめ

そのため、症状に気づいたら早めに対策をとることをおすすめします。

放っておくと悪化してかゆみが眠れない程にひどくなったり、体液が出てしまう場合もあります。

そのため、症状が悪化しないうちに治すことが必要です。

では、どのような対策をすれば治すことができるのでしょうか。

まず、有効なのは皮膚科で診てもらうことです。
脂漏性皮膚炎はマラセチアの異常繁殖なので、皮膚科医の処方する抗菌薬を塗ることで、菌の繁殖を抑制することができます。

しかし、それで一時的に改善してもホルモンバランスや免疫力はすぐには整わないので、セルフケアもする必要があります。

対策としておすすめなのは保湿ケアと食事ケア、ストレスなどの刺激を避けるということです。

保湿ケアとしては、皮脂が過剰分泌される原因は肌の乾燥です。

そのため、なるべく肌質に合ったクリームなどで保湿ケアをすることが有効です。

また、皮脂が気になるからといって洗い過ぎるとさらに乾燥を促してしまうので注意が必要です。

そして食事ケアとしてはビタミンBを摂取的に摂ることをおすすめします。

ビタミンB群には肌の再生を促す効果があります。
そのため肌荒れ改善に効果的です。

そして、ストレスもためすぎるとホルモンバランスを乱してしまう要因になります。

育児で疲れすぎないようになるべく抱えこまずに気楽に考えることもたまには必要です。

そして、産後ママの肌質は刺激にも弱いため紫外線に当たりすぎないようにすることも大切です。

このように、産後は脂漏性皮膚炎になってしまう場合があります。
その際には皮膚科を診療しつつセルフケアをすることで症状を抑制することができます。

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