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季節の変わり目は脂漏性皮膚炎が悪化しやすい?その理由は?

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最近抜け毛がひどくなったりフケやかゆみが気になりだしたら、それはもしかしたら脂漏性皮膚炎かもしれません。

脂漏性皮膚炎とは頭皮の皮脂を餌として好む真菌性のマラセチア菌が異常繁殖として起こる頭皮の炎症の1つです。

マラセチア菌そのものは人の体にたくさんいますが、皮膚の免疫力が高かったり皮膚バリアで守れている間は異常繁殖することはあまりありません。

しかし、皮脂分泌が過剰になるとマラセチア菌が活発化し一気に脂漏性皮膚炎と発展していくのです。

脂漏性皮膚炎の症状の進行過程

初期症状としてフケやかゆみが出てきます。
頭皮を確認すると赤みが見られるようになってきます。

放置しておけばフケがかさぶた状になったり炎症がひどくなって痛みを伴うこともあります。

さらに症状が悪化すると薄毛や抜け毛の原因となってしまうので注意が必要です。

皮脂の分泌を盛んに行う男性ホルモンがある男性に多い病気と言われていますが、女性ホルモンが何らかの原因で崩れて皮脂分泌が過剰になることもあるので、女性にも起こりうる症状の一つです。

また、新生児から生後3ヶ月程度の赤ちゃんに多く見られ、その後は思春期の頃にも発病しやすい傾向があります。

しかし、これらの低年齢のうちは治りも 早く赤ちゃんの場合は自然に治ることも多いのですが、大人になってからの発症は治りが悪くて重症化しやすい傾向にあります。

脂漏性皮膚炎をきちんと治したいなら自己判断はやめよう

自己判断でかゆみを抑えるシャンプーを利用してもあまり効果はありません。
また、1日に何度もシャンプーをしてこすりすぎるのも皮膚バリアを壊してしまうのでおすすめできません。

症状改善にはマラセチア菌の繁殖を抑える必要があるので抗真菌剤ミコナゾール配合のシャンプーを利用します。

市販でも発売されていますがご自身が本当に脂漏性皮膚炎かどうかを判断がつかない場合には病院に行って頭皮の状態を確認してもらいましょう。

マラセチア菌が異常繁殖しているかどうかは簡単な検査ですぐにわかるものです。

病院の場合、症状の程度に応じてステロイド剤が処方されたりミコナゾール配合ローションが処方されることが一般的です。場合によっては飲み薬の併用もあります。

これはマラセチア菌を一気に抑えるのが目的ですので薬を処方されたらきちんと使用を続けて下さい。自己判断で途中で止めてしまったり飲み忘れが続くと折角良い状態で抑え込んでいたマラセチア菌がまた活発化してしまう恐れがあり治療が振り出しに戻ってしまいます。

脂漏性皮膚炎と季節の関係

脂漏性皮膚炎は秋や冬など空気が乾燥している季節には 症状が治りそうなイメージがありますが、改善に季節はあまり関係ありません。

もちろん汗をかくことが多い夏場は状態が悪くなりますが、逆に乾燥している場合には頭皮は乾燥を防ごうと皮脂分泌が盛んになることがあるからです。
逆に乾燥状態が刺激となり痒みを発症することもあります。

夏場は日傘を使ったり帽子を被るなどして直射日光が頭に当たるのを防ぎましょう。

冬場は帽子で頭の防寒をしましょう。
できればこの時の帽子はなるべく衛生的で綺麗なものを被るようにしてください。

季節の変わり目は要注意

季節の変わり目は脂漏性皮膚炎は悪化しやすい傾向があります。

これはホルモンバランスや体調の変化によって自身の免疫力が落ちることが原因です。

季節の変わり目には正しい治療方法はもちろん規則正しい生活をしてバランスの良い食事を心がけましょう。

ビタミンB2が多く含まれている納豆やレバーを食べると皮膚や爪、髪の毛を健康に保ってくれて新しい細胞を生み出す力となります。

またビタミンB6は皮膚炎を予防する効果が期待できるので、まぐろやいわし、にんにくなどを意識的に食べるようにすると良いでしょう。

適度な運動は皮膚の血流を良くするため栄養が頭皮までしっかり行き届くようになります。

汗をかくことを恐れずに体を動かすようにして下さい。
また、睡眠はしっかり取るように心掛けてストレスを溜めない工夫も大切です。

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