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乾燥肌も脂漏性皮膚炎の原因に?乾燥から脂漏性皮膚炎になるメカニズム

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自分では乾燥肌だと思い込んでいても、実際には脂漏性皮膚炎だと診断される人も数多くいます。

脂漏性と聞くと皮脂が過剰に分泌されて起きる症状なので、乾燥肌タイプの人は関係ないと感じてしまいますが、実は決してそうとは言い切れません。

乾燥肌の人でも皮脂が大量に分泌される脂漏性皮膚炎になる可能性は十分にあり、それを知っておかないと正しいケアができずに悪化させてしまう危険があります。

そもそもどうして脂漏性皮膚炎は起こるのか?

そもそも脂漏性皮膚炎とは、頭皮から分泌される皮脂がどんどん蓄積し、それをエサとするカビ菌が異常繁殖することで肌がダメージを受ける疾患です。

カビ菌と聞くとぞっとしますが、実は普段から肌に住んでいる常在菌であり、症状が出ていないだけで誰もが持っているものなのです。

健康な人であれば善玉菌や免疫力などによってカビ菌の活動は抑え込まれているため、肌トラブルを引き起こすことはありません。

しかし、シャンプーを何日も行わなかったり栄養不足に陥る、睡眠が足りなかったりホルモンバランスが乱れるなど様々な要因によって抵抗力が弱まると、カビ菌がここぞとばかりに大暴れして肌トラブルを引き起こすようになります。

脂漏性皮膚炎は皮脂が出やすい頭皮に多いですが、実際には鼻や脇、耳の中など皮脂が分泌されやすい部位でも多く見られます。

部位によっては自分で治癒させるのは非常に難しいでの、早めに皮膚科を受診して適切な治療を行う必要があります。

皮脂とは無縁に思う乾燥肌と脂漏性皮膚炎の関係

皮脂が過剰に分泌されることが原因ならやはり乾燥肌には関係ないように思えますが、実は肌は保湿効果が下がると大きなダメージを受けるため、自分を守るために余計に皮脂の分泌量を増やすという性質をもっているのです。

肌は外部からの様々な刺激を受けやすいため、普段は皮脂や水分、角質層など様々な機能を用いてバリアを張っている状態になっています。

ところが、乾燥状態に陥ると肌の表面はひび割れてダメージを受け、効率よく組織を守ることができなくなってしまいます。

これではマズイということで、肌は本能的にダメージを修復しようとして皮脂をどんどん分泌するようになります。

適量であれば皮脂は肌の表面を覆って保護してくれる働きがあるため役立つのですが、肌のダメージが強ければ必要以上に大量の皮脂を分泌してしまいます。

皮脂が溜まれば当然カビ菌も活発に活動して増殖してしまい、肌へ余計に刺激を与えて皮膚炎を引き起こしてしまうのです。

これが乾燥から脂漏性皮膚炎になってしまうメカニズムで、オイリー肌でなくても安心できないことが分かります。

普通肌の方でも安心はできません

ごく普通の肌質の人でも、秋から冬など空気が乾く季節になると脂漏性皮膚炎を発症してしまう人が増加します。

痒みやフケなどの不快な症状が起きる脂漏性皮膚炎は、一度発症すればそう簡単には完治させることができません。

耳の中など治療がしにくい部位に発症してしまえば更に厄介で、悪化すれば聴力に影響を与えてしまう可能性もあります。

肌の抵抗力が弱い赤ちゃんや小さな子どもにも発症する可能性があり、うまく不快な症状を説明できないため症状が悪化してしまいがちです。

大人でも放置していれば脱毛を促して薄毛の原因になってしまうので、決して放置したままにしないようにしましょう。

日々の生活習慣やシャンプーなどの見直しが大切

脂漏性皮膚炎を予防するためには、皮脂を取り除くためにこまめにシャンプーをしたり身体を清潔に保つことが欠かせません。

ただ、だからと言って1日に何回も洗ってしまえば肌へのダメージが蓄積し、症状を悪化させてしまうので注意が必要です。

規則正しい生活や食事、ストレスの発散など健康に良いことは皮膚炎にも効果的なので、意識して生活習慣の改善に取り組むと良いでしょう。

また、空気が乾く季節には特に保湿に注意し、適度なケアを行うことが大切です。

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