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一度なると治りにくい!脂漏性皮膚炎の症状と原因

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赤ちゃんから大人まで様々な方が悩まされる脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)。

対策を考えるには脂漏性皮膚炎に関する基本的な知識を身に付けておくことをおすすめします。

なぜなら、脂漏性皮膚炎が起こる理由がわかれば対策を考えやすくなるからです。

そのため、ここでは脂漏性皮膚炎の症状や原因などについてご紹介します。

脂漏性皮膚炎の症状と乳幼児と大人の違い

脂漏性皮膚炎とは、3歳未満の乳幼児や思春期以降、特に30代から40代にかけてよく見られる皮膚の炎症です。

起こる部位は頭部や顔面部でもまゆ毛周辺や鼻の両脇、唇の溝部分、こめかみといった部分から耳の裏側が中心であり、なかには摩擦の多い脇の下部分に太ももの付け根、背中部分などにできる人も多くいます。

これらはすべて脂漏部位と呼ばれる皮脂の分泌が盛んな部位です。

あらわれる症状は、部位によってさまざまで、頭部であれば頭皮のフケが多くなったり大きなフケがはりついていたり、顔部分であれば赤みが出て油っぽい細かな皮がはがれたり、赤いまだら模様が浮き出るといったものですが、共通する症状としては皮膚に赤みが出て皮膚がぽろぽろとはがれるといったものです。

初期症状の段階では、油っぽいとは逆に皮膚が乾燥して皮がむけていく症状が現れることもあります。

このほか、かゆみが出ることもあれば出ないこともあり、なかには皮脂が酸化した加齢臭のようなにおいが出る人もいます。

これらの症状が現れる脂漏性皮膚炎の原因というものは、乳幼児期の脂漏性皮膚炎と成長してからの脂漏性皮膚炎では異なります。

乳幼児期の場合、皮脂の分泌が盛んであることに加えて、毛穴が未発達であり分泌された皮脂が毛穴に詰まりやすいことによって引き起こされます。

これとは異なり、成長してからの脂漏性皮膚炎の原因は、皮膚に常にいるカビ(真菌)の一種であるマラセチア菌であるとされています。

マラセチア菌は皮脂をエサとしており、皮脂が多く分泌されると異常増殖して、代謝物が炎症を起こす原因となります。

このことから皮脂が分泌されやすい頭皮や耳の裏、脇の下、顔のTゾーンなどによく見られます。

皮脂が過剰に分泌されることから起こり、そのため女性よりも皮脂の分泌が多い男性に多く見られる症状とも言われています。

また、乳幼児期の脂漏性皮膚炎は比較的早く症状が改善することに比べて、成長してからの脂漏性皮膚炎は一度引き起こされてしまうと、化粧やシャンプー、紫外線といった刺激が常に皮膚に与えられるため改善が難しく慢性化してしまう可能性が高くなるともされています。

脂漏性皮膚炎の原因について

脂漏性皮膚炎の原因はマラセチア菌が過剰分泌した皮脂をエサとして異常増殖することによって引き起こされますが、そもそもの原因である皮脂の過剰分泌が起こる原因はさまざまあります。

まずは、遺伝的な要因であり、家系的に皮脂が分泌されやすい体質というものがあります。

また、環境要因やストレスなどもその原因のひとつとされています。
食事環境のバランスが偏っていたりすることや睡眠不足は皮脂の過剰分泌の原因であり、食事においてビタミンが不足しアルコールや油分の多い食事を摂ると良くないとされています。

アルコールや油分の多い食事は、皮脂の質を悪化させるうえに過剰分泌につながり、ビタミンが不足すると皮脂が酸化して炎症を起こし、肌の新陳代謝や皮脂分泌の調整がスムーズに行われなくなります。

睡眠不足が続くと、肌が回復する時間をとることができないために、皮脂が毛穴に詰まってしまうことになります。

また、過剰な洗髪や皮膚に合わないシャンプーの使用、反対に少ない洗髪も頭皮が傷つき皮脂の過剰分泌になり、また皮脂が洗い流されないので原因となります。

そして、ストレスですが、精神的なものだけでなく物理的なストレスも原因となります。

ストレスが溜まると、免疫機能が低下するので皮膚炎を防ぐことができません。

また、ストレスが溜まると交感神経が活発化してかゆみの原因であるサブスタンスPというホルモンが分泌され、かゆみによって皮膚を傷つけることにより、より皮膚炎が悪化することになります。

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