タバコが脂漏性皮膚炎に良くないと言われる理由とは?
鼻の両脇やおでこ、口の上、頭皮など目立つ部分に出来やすい脂漏性皮膚炎。
疲れていたり、暴飲暴食の後で腸内の環境が悪かったりするときに出来るものですが、とにかく痒くて赤みも目立ち不愉快な病気です。
また頭皮に出来た皮膚炎は抜け毛の原因にもなり、フケなど見た目に不潔な副産物もあるため一刻も早く治したいところでしょう。
しかしこの脂漏性皮膚炎、いくつかの行動が悪化を招きますので出来てしまったらそれらを止めなければいけません。どういった行動で悪化してしまうのか、いくつか具体例を挙げて見ていきましょう。
脂漏性皮膚炎を悪化させるNG行動
まず、甘いものや油ものの摂りすぎ。お好きな方はついついケーキやまんじゅうなど食べ過ぎてしまいますが、糖分は腸内に入ると悪玉菌のエサとなり皮膚の状態を悪化させてしまいます。
油ものも同様で、揚げ物はなかなかやめられないものですが食べ過ぎれば皮脂の分泌量が増えてしまい、真菌を増殖させて症状を重くしてしまいます。
ちなみに甘くはなくてもお米やパン、パスタなど穀類は糖質で出来ていますので、なるべくこれらを控えることが重要です。
とくにパンは油脂も含んでいるため、なるべくご飯に切り替えるようにしましょう。
雑穀米や玄米がもっとも主食としてはおすすめです。
また、アルコールも飲み過ぎには気を付けましょう。
とくにワインや日本酒などの醸造酒は糖分が多く、甘いものを食べたのと同じ状態になってしまいます。
またアルコールで血管が拡がり血流が良くなりますが、痒みも増してしまうためかきむしって皮膚がボロボロになり治りが悪くなる可能性も無視できません。
ストレス解消にはなりますし、アルコールで腸内の悪玉菌が死ぬこともあって悪いことばかりではありませんがやはり酒量は抑えておいたほうが良いでしょう。
タバコを吸う喫煙者は要注意!
そして喫煙、タバコを吸うこと。
これに関してはアルコールとは違い、百害あって一利なしというほどマイナスのことばかりですので喫煙者の方はなんとしてもこれを良い機会ととらえて禁煙に踏み切ることをおすすめします。
まず、タバコを吸うとアルコールとは逆に末梢神経や血管がぎゅっと収縮し、血流が悪くなってしまいます。
痒みがこれで少し減少するケースもありますが、それよりまずいのは必要な栄養素が皮膚にいかなくなってしまうことです。
とくにビオチンやEPAなど、皮膚の免疫力を維持する栄養が届かないと余計に炎症がひどくなっていくでしょう。
さらに、タバコはたとえ少量であっても吸うことで体内のビタミンC、ビタミンBを破壊してしまいます。
ビタミンCが全身の免疫力維持に役立っているのは有名なことですし、ビタミンBも皮膚を作る際に重要な役割を果たします。
そのためこれらが足りないと皮膚の再生が遅れ、炎症で荒れた部分がいつまで経っても治らないのです。
ヘビースモーカーの方の場合、いきなり禁煙というのも少々酷かもしれませんのでさまざまな工夫で本数を減らす努力はしてみましょう。
たとえば口寂しくなった場合はガムをかむ、ビーフジャーキーなど固いものを食べるなど。
禁煙であればニコチンタブレットやニコチン摂取できるシールを身体に貼れば良いのですが、そもそもニコチンを取らないことが脂漏性皮膚炎の治療には重要ですのでなるべく本数を抑えるようにすることが大切です。
完全に禁煙できるまでは、食事やサプリメントでタバコが壊してしまう分のビタミンを多めに摂取するよう心がけます。
ビタミンCは果物や野菜に多く含まれますし、ビタミンBは豚肉や大豆、卵やニンニクなどいわゆる「精がつく」食材に含まれています。
忙しくて食事に気を使えない場合はサプリメントで補うのも一手でしょう。
急がば回れで、体内の環境や食生活を改善することが脂漏性皮膚炎の治療の近道となります。